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かわごえ歯科 blog / ブログ

フッ化物(フッ素)は危険?上手に取り入れて虫歯を予防しよう 

2023年8月28日

皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。

虫歯予防といえば歯磨きの次くらいにその名前が挙がってくるのがフッ素。最近ではフッ化物と言われることも多くなった、歯を守る職業としては欠かせないずっと頼りになる存在です。

しかしフッ素に対し危険視する意見も存在します。今回は皆さんが安心してフッ化物を使っていただけるようにどんなものか知っていただけたらと思います。

フッ化物はなぜ虫歯予防に効果がある?歯を守る3つの働き

*歯の再石灰化を促進する

食事の度に口の中は菌が生成した酸によって酸性に傾きます。その酸が歯を溶かすことでカルシウムやリンなどのミネラルが失われます。これを「脱灰」といい、この状態が続くことでエナメル質に穴が開きむし歯になります。ただ、唾液の作用によって、カルシウムやリンが歯へと戻る「再石灰化」も起きているためすぐにむし歯になるわけではありません。
フッ化物にはこの再石灰化を促す働きがあるので日常的にフッ化物を取り入れることで再石灰化を促してむし歯を予防するとともに、すでに出来てしまった初期むし歯を改善する効果も期待できます。

*歯質の強化

フッ素とエナメル質が結びつくことでフルオロアパタイトという硬い構造を作ります。その結果、ミネラルが歯から溶け出しにくくなり脱灰しづらくなるため、むし歯のリスクが軽減されます。

*むし歯菌の活動を抑制する

フッ素には、むし歯菌の活動を抑え、むし歯菌が出す酸の量自体を減らす効果があります。

このようにフッ化物は歯の修復や強化、原因を軽減することで虫歯から歯を守ってくれるのです。

実は身近なフッ化物

フッ化物はミネラルの一種です。

ですので私たちの慣れ親しんだ身近な食品にも含まれています。

例えばリンゴやミカンなどの果物、イワシ、ダイコンやニンジンなど根菜、飲み物では緑茶や紅茶、ビールにも含まれています。

フッ化物をきちんと知って安全に使おう

フッ化物には確かに危険な面もあります。過剰摂取することで中毒症状を起こしてしまうからです。しかし適切な量で使用する限り、フッ化物応用は安全で虫歯予防に効果的な方法なのです。

*適切な摂取量を守る:フッ化物配合歯科製品(歯磨き粉、うがい薬、フッ素塗布など)の指示通りに使用する。特に子供や幼児の場合は、成人とは異なるフッ素摂取量の指示があります。

                           

年齢歯磨剤のフッ化物濃度と使用量用法
歯の萌出~2歳900~1000ppmF 米粒程度の大きさ就寝前を含めた1日2回、900~1000ppmFの歯磨剤を使用し歯を磨く。 磨いた後はうがいの代わりにティッシュなどで拭き取るなどする
3~5歳900~1000ppmF グリンピース大就寝前を含めた1日2回、900~1000ppmFの歯磨剤を使用し歯を磨く。 磨いた後は歯磨剤を吐き出し、うがいは1回程度に止める
6歳~成人1400~1500ppmF 歯ブラシ全体(1.5~2cm)就寝前を含めた1日2回、1400~1500ppmFの歯磨剤を使用し歯を磨く。 磨いた後は歯磨剤を吐き出し、うがいは1回程度に止める
フッ化物(フッ素)の適切な用法と使用量

 ・歯磨剤で遊んだり飲み込んだりする危険性があるうちは手の届かないところに保管し保護者が歯磨剤を適量つけた状態で歯ブラシを渡すようにする

フッ素は用法や容量を守り適切に使用することで私たちの歯を守ってくれます。平均寿命も延びた分歯も長く使い続けたいところ。上手にフッ素を活用して失う歯を最小限にしていけたらいいですね。諸説ありますが長く世界的に使われていますので安心してお使いいただけたらと思います。

歯の構造〈エナメル質〉

2023年8月24日

皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。

虫歯やフッ素のことについてのお話をしたことがありますが、基本的に虫歯になるのもエナメル質からで、フッ素を塗布し強くなるのもエナメル質です。

ですので今回はエナメル質に焦点を当ててお話していきます。

 

*歯の構造

・エナメル質

・象牙質

・セメント質

・歯髄と言われる歯の神経

歯の構造について

 

*エナメル質について

 

・硬度

エナメル質は人間の体の中で最も硬いとされている。

硬さを表すモース硬度は6-7くらいである。

ダイヤモンドのモース硬度は10とされているのでエナメル質は非常に硬い物質であるのがわかる。

エナメル質の役割は象牙質や歯髄を守ることである

 

・エナメル質の主成分

エナメル質の約97%がハイドロキシアパタイトでできている。

その中でも無機物の割合は約96-98%(主にハイドロキシアパタイト)で構成されている。

有機物の割合は約2-4%である。主にタンパク質などであり、エナメル質の形成と機能に重要な役割を果たしている。

 

・色と透明性

エナメル質は透明ではなく、微細な結晶構造により光が乱反射されるため、白っぽい色をしている。

ただし、エナメル質の色は個人差がある。

 

・形成

エナメル質は、歯の発達初期にエナメル芽細胞から形成されます。

エナメル芽細胞は、エナメリンやアメロゲニン(エナメリン、アメロゲニンはエナメル質に存在するタンパク質)を産生し、分解後には石灰化しエナメル質ができてくる。

ちなみに乳歯の歯胚(歯の卵のようなもの)が作られ始めるのが娠約6~10週目頃です。妊娠9~10週目にはエナメル質なども作られてきます。

 

・臨界Ph

通常口腔内のPhは約7.0の中性くらいです。

このPhが下がれば下がるほど口腔内は酸性に近づき虫歯のリスクが高くなります。

歯が溶け始めるのがエナメル質だと大体約5.5となっています。

象牙質だと約6.0~6.8で溶け出すとされているので、エナメル質がある程度酸に対して抵抗力を持っているのがわかります。

もちろん抵抗力があっても長期間の酸の曝露や口腔内の環境によって脱灰し虫歯になってしまいます。

唾液の機能の一つに再石灰化作用というものがあります。

これにより、エナメル質は初期虫歯程度であれば修復されることがあります。

 

エナメル質は、とても重要な役割を持っています。それは象牙質や歯の神経などを保護したり、硬いものを噛むためだったりと様々です。エナメル質を始めとして健康な歯の維持には適切なブラッシング、定期的な歯科検診、正しい生活習慣などが重要です。ご自身でも歯について理解し、適切なケアを行うことで、生涯入れ歯知らずで過ごせるように頑張りましょう!

お口の味方キシリトール!

2023年8月21日

皆さんこんにちは、淀川区加島の川越歯科医院です。

以前に虫歯になり辛い人工甘味料のお話をしました。その中でキシリトールも出てきていたと思います。

キシリトール人工甘味料の中でも特に虫歯予防を期待できるものになっています。

今回はキシリトールについて詳しくお話ししていきたいと思います。

 

キシリトールについて

・糖アルコールの一種

・砂糖と同等の甘さを持つ

・砂糖の3/4程のカロリー

 

おさらいですが虫歯は、主に口腔内に存在する細菌が飲食物の糖分を代謝して生成する酸によって歯のエナメル質が侵されることで発生します。一般的な砂糖(ショ糖)を摂取すると、これらの細菌が増殖し酸を生成し、エナメル質が溶かされるので虫歯の原因となります。

 

ですがキシリトールは、これらの細菌の栄養にならないので代謝を妨げることで酸の生成を抑制することができ虫歯予防に繋がっていきます。

また虫歯の原因となる細菌の増殖を抑える効果があり、虫歯や歯周病の大きな原因である歯垢(プラーク)の形成を部分的に抑えることもできるとされています。

 

キシリトールは甘みを持つのでそれに刺激され唾液の分泌を促進する作用もあります。またキシリトール入りのガムなどであれば噛む回数が増えると思います。咀嚼すればするほど唾液が出やすくなりますのでこれも唾液の分泌を手助けします。

 

唾液には口腔内の酸を中和し、歯の再石灰化を促進する作用だったり、ある程度汚れを洗い流す自浄作用だったりと様々な力がありますので唾液の分泌が増えるといいことばかりです。(あなたのお口、乾いていませんか?縁の下の力持ち!唾液の役割とは?参照)

 

そのため、キシリトールを含むガムやタブレット、普通のお菓子の代わりにキシリトールが配合されたグミやチョコ、日常品であれば歯磨き粉などを上手に使用することで、虫歯のリスクを減少させることができます。

 

ただし、もちろんキシリトールを摂取するだけで完全に虫歯を防げるわけではありません。食後にはきちんとブラッシングをしたり、適切な食生活習慣などを心掛けたり、定期的なメンテナンスなども重要です。

 

ちなみにスーパーやコンビニなどで売っているキシリトール配合のガムはほとんどが約50%しかキシリトールが入っていません。

100%配合となると歯医者などでしか売っておりません。

当医院ではキシリトール100%のガムも販売しておりますので、お気軽に物品だけでも買いに来てください!

 

 

100%キシリトールガム

100%キシリトールガム

虫歯になりにくい人工甘味料!?

2023年8月3日

皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。
プロテインのお話をした際に人工甘味料のことがチラリと出てきました。
なので今回は虫歯にならない人工甘味料についてお話していきたいと思います!

一般的に、人工甘味料の中には虫歯になりにくいものが多数存在します。まず虫歯は、口腔内の虫歯菌が糖質を分解した時に出てくる酸によって引き起こされます。この酸は歯質(エナメル質・象牙質等)を溶かし、虫歯を作ってしまいます。

人工甘味料は、砂糖の代替として使用できます。人工甘味料の中には砂糖の何倍も甘みを感じられるものもありますが、虫歯菌がエネルギー源として利用できないため、虫歯のリスクが低下する可能性があります。それでは虫歯になりにくい人工甘味料を紹介します。

 

人工甘味料

 

キシリトール
 キシリトールは砂糖よりもカロリーが低いとされています。さらには虫歯予防にも役立つ人工甘味料です。ただし、摂取しすぎると下痢を引き起こすことがあります。

アスパルテーム
 アスパルテームは砂糖と同じ1g約4カロリーですが、砂糖の約200倍の甘みがあるため少量で十分甘みを感じられます。多くの低カロリー飲料や食品に使用されています。また糖質ではなくアミノ酸で構成されているので虫歯のリスクが低いとされています。

 

サッカリンサッカリンナトリウム
 サッカリンは水に溶けづらく、サッカリンナトリウムは水に溶けやすい性質を持っています。砂糖と比べ約200~700倍の甘みがあるとされています。さらに体内に吸収されないので実質0カロリーです。また、食品だけでなく私たちに身近な歯磨き粉に使われていることも多いです。糖質系甘味料ではなく非糖質系甘味料なので虫歯のもとにはならないとされています。

 

スクラロース
 スクラロースは砂糖の約600倍の甘みを持ちます。虫歯菌はスクラロースを栄養にできないので虫歯の原因になり辛いとされています。さらに体内で代謝されないので0カロリーでもあります。熱にも安定しているので様々な食料品に使用されています。

 

ステビア
 ステビアは植物由来の甘味料で砂糖300倍の甘みがあり、自然な甘みを持ち糖の代替として広く使用されています。抗菌作用があり虫歯ステビアは虫歯予防にも役立つとされています。


これらの人工甘味料は、適切な量で摂取される限りにおいては、一般的には安全です。ただし、重要なポイントは、人工甘味料の使用が虫歯の予防策の一部であるとしても、良好な口腔衛生習慣(定期的な歯磨きやフロスの使用)を維持することが重要です。また、歯医者の定期的なメンテナンスを受けご自身での適切なセルフケアに努めることも重要です。

夏休み、生活リズムの乱れに要注意です!

2023年7月27日

 

 

皆さんこんにちは、淀川区加島の川越歯科医院です。

梅雨が明けたかと思えばあっという間に夏休み、海に花火に夏祭り、旅行…今年は去年よりたくさん遊べたらいいなぁと思います。

さてさて、夏休み初めのうちは早起きも宿題の進捗も計画通りに進んでいるかと思いますが一週間も過ぎると遅くまで起きて昼まで寝ていたり8月入るまでに終わらせると意気込んでいた宿題もなんだかペースダウン。気づいたらアイスやスナックを食べながらテレビをなんとなく見てしまっている…皆さん身に覚えはありませんか?

長期の休みはどうしても生活リズムを崩しがちになります。予定がある日は時間までに食事をして歯磨き、身支度を整えますが何も予定がないと起きていてもなかなか動けないでスマホを見ながらいつの間にか朝ごはんとは言い難いお菓子を摘まんでしまっている。急いで行動する理由もないのでお昼まで歯を磨くこともなく過ごし昼ご飯をそのまま食べる…

気付かないうちに歯磨きの回数は減り、何かしら物を食べている時間は長くなる傾向にあります。

以前に虫歯になる原因4つをお伝えしました。夏休みなどの長期休暇はその中の糖と時間が多くなる傾向にあるので虫歯のリスクが高くなる期間と言えるでしょう。本日はおやつの回数は少ない方が良いことを前提にどうしても増えてしまう長期休暇のおやつの食べ方や選び方など一緒に確認していけたらと思っています。

おやつの選び方::虫歯にならないおやつを選ぶ

大変美味しそうですがこちらは虫歯になりにくいおやつでしょうか、なりやすいおやつでしょうか?

 

 

 

*おやつ=お菓子ではない

おやつは、もともとは食事と食事の間の小さな食事として扱われていたものが、砂糖が手に入る様になっておやつの内容が砂糖の入った甘いものが増えていったようです。砂糖、特にショ糖は虫歯になりやすいのでお菓子自体を選ばないようにします。例えばチョコレートの代わりにチーズを選ぶ、クッキーの代わりにナッツを選ぶ、ポッキーの代わりに…とは言いませんが野菜スティックなどを作っておくといいかもしれません。

 

*口の中に残りにくいものを選ぶ

甘いものも食べたい、そんな時は口の中に残りにくい食べ物を選びます。

飴、ソフトキャンディ、チョコレートなど長時間口の中に滞在するものや歯に引っ付きやすいものは避けてゼリー、アイスなどすぐに口の中から無くなるものを選ぶのが良いです。

 

*よく噛んで食べるものを選ぶ

するめや煎餅など良く咬んで食べるものを選びます。咬むことで唾液を出し歯の再石灰化を期待できますし咬むことで顎が発達し永久歯の歯並びや咬み合わせも良くなり将来的にも虫歯の予防を期待できます。長く楽しみたい場合はキシリトールガムもお勧めします。

 

 

※写真のおやつはアイスだけなら口の中に残りにくく虫歯になりにくいのですが、甘い粒あんと引っ付きやすいお団子の組み合わせが口の中に残りやすいので虫歯になりやすいおやつになります。暖かい緑茶と一緒に食べて口の中に残さないように工夫をして食べると良いでしょう。

 

おやつの食べ方:タイミング、回数、時間を意識して、ブラッシングも忘れずに

*食べるタイミングを工夫する

おやつを食べるタイミングとして虫歯になりにくいのは食後すぐです。時間を空けて食べるとせっかく唾液が戻してくれたpH濃度が酸性に戻ってしまいます。ケーキやフルーツなど用意して食後に食べるのが良いでしょう。併せて寝る前に食べるのは避けます。夜寝る前だけではなく、昼寝も注意です。長期休暇ではいつの間にか涼しい部屋で寝てしまっていることがあると思います。寝ている間は唾液の分泌が減少するためpH濃度が中和されず、酸性濃度が高い時間が長引きます。寝転がる体勢で食べ物を口に入れたり眠たそうなときは食べさせないようにしていただくのが理想です。難しければ上記のようにおやつを選んで対策していきましょう。

*口の中をすすぐ

おやつを食べた後は、口の中を水ですすぐことで残った食べ物を取り除きます。麦茶や水をおやつと一緒に飲むことも効果があります。さらに水分は唾液の分泌を促進し、口内環境を健康に保ちます。

*歯磨きの習慣

寝る前には入念に。できればおやつを食べた後も歯磨きを行いましょう。歯磨きにはフッ素入りの歯磨き粉とフロスや歯間ブラシを使用し、しっかりと歯垢を取り除きます。

夏休み、まだまだこれからというところ、終わり間際に残った宿題と痛くなった虫歯に頭を抱えなくてもいいように生活リズムを整えながら計画的に過ごしましょう!

プロテインは虫歯の原因に…!?

2023年7月24日

皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。

当医院のブログでフレイルサルコペニアのお話がありますが、筋肉を付けること、貯筋が大事だと載っています。ただ運動するだけでは効率よく筋肉を付けることが難しいのでそこで活躍するのがプロテインです。

最近では筋トレと合わせてプロテインを摂取する方が多くなってきていると思います。

筋トレの前や合間、終わった後など様々なタイミングで摂取すると思いますが、プロテインはずばり虫歯の原因になるのかどうかをお教えします!

 

プロテインパウダーの成分
 一部のプロテインパウダーには、砂糖や人工甘味料が添加されていることがあります。これらの成分は虫歯や歯垢の形成を促進する可能性があります。したがって、虫歯予防を考える場合は、砂糖や虫歯の原因になる人工甘味料が添加されていないプロテインパウダーを選ぶことが重要です。ちなみに人工甘味料の中にはキシリトールなどの一切虫歯の原因にならないものもあります。

 

酸性度の問題
 一部のプロテインパウダーは酸性の性質を持っています。口腔内の酸性度が高いと、エナメル質が溶ける可能性があります。エナメル質が溶けて穴が開いてしまうと虫歯になります。プロテインパウダーを摂取する場合は、摂取後に十分な量の水を飲むことで、口腔内の酸性度を中和できる可能性が高いです。ただし、正しい口腔ケアをしないと虫歯などのリスクは残ったままになります。

 

口腔衛生の重要性 
 プロテインの中には先ほどお伝えした虫歯の原因にならない人工甘味料が使われていることがあります。ですが、残留物が口腔内にあると細菌の増殖や口臭の原因となりやはりこれも虫歯の原因になる可能性があります。プロテインを摂取する際には、虫歯予防として口腔内ケアが重要です。飲んだ後は歯を磨くか、最低でもうがいはするようにして口腔内の清潔を保つようにしましょう。もちろんプロテイン以外のものを食べたり、飲んだりした後でも歯磨きをしないと虫歯のリスクは高くなるので気を付けるようにして下さい。

 

まとめ

総じて言えるのは、プロテインの摂取は歯科の健康に影響を与える可能性があるということです。プロテインが入っている飲み物や食べ物、プロテインパウダーの成分を確認し、摂取した後は基本的に歯磨きするようにしましょう。また、定期的な歯科検診と適切な食生活習慣を維持することも忘れないで下さい。歯科の専門家とも相談しながら、バランスの取れた食生活とプロテインの摂取を心がけフレイルやサルコペニアとは無縁の豊かな人生にしていきましょう!

筋肉を付けてフレイルやサルコペニアを跳ね除けよう!

 

オーラルフレイルの予防で人生100年時代の課題をクリアしよう!

2023年7月20日

皆さんこんにちは、淀川区加島の川越歯科医院です。人生100年時代のお話となるとどうしても備えることや気を付けることが多くなってしまいますね。

今までサルコペニア、ロコモティブシンドローム、フレイルとたくさん横文字が出てきました。さらにフレイルは身体的、精神(心理)的、社会的と分類されこれらは相互に影響しあい、症状を進行させていきます。そしてその全ての始まりであるとされるのがオーラルフレイル、口腔機能低下症です。

オーラルフレイルとは

オーラルフレイルは口の衰えを指す言葉であり、具体的には咬む、飲み込む、発音する機能の衰えを意味しています。

むし歯や歯周病の進行で、歯が抜けたり痛みが出ることで会話や食事に支障が出て、人と話すのを避けたり、食欲が低下し外食の回数が減るなどして日常の活動範囲が狭くなっていきます。噛む力や舌の筋力が衰えれば、食べる量も低下して低栄養の状態になりますし、会話が減れば社会的に孤立していきます。さらに機能低下が進行すると、咀嚼や嚥下にも障害が起こり、誰かが介助しなければ食事ができない、要介護の状態になってしまうこともあります。

流してしまいやすい小さな変化ですがご自身で気付くこともできますし、周囲の方が気付けることもありますので是非チェックしていきましょう!

オーラルフレイル進行中?こんな変化に要注意!

1.奥歯でしっかりと噛めない
2.噛むと痛みや不快感がある
3.食べこぼしがある
4.むせやすい
5.口が乾く
6.滑舌が悪くなっている

1,2の場合歯に何らかの問題があると思われますので放置せず治療を受けて出来るだけ噛める状態を作ります。咬まないと口周辺の筋肉の低下につながるので咬める状態をつくることが予防の近道です。3,4は口だけの問題ではなく姿勢や身体全体の筋力低下も関わっています。5は唾液の分泌量の低下と口周りの筋力低下、6も5と同じでそれに加えて歯の喪失が原因と考えられます。

オーラルフレイルの進行抑制と予防・管理

歯科治療による咬合機能の回復:歯周病やむし歯の治療、入れ歯の作成など、口腔疾患の治療を行います。

口腔リハビリテーションによる運動機能の回復:口腔機能低下症の改善を目指し、口腔筋肉のトレーニングや口腔機能の改善を促します。これには、口腔筋肉の強化や柔軟性の向上、嚥下訓練、舌の運動訓練、唾液分泌の促進などが含まれます。

栄養管理:バランスの取れた食事を摂り、栄養素を適切に補給します。特にたんぱく質やカルシウム、ビタミンDなどの摂取が要となりますが口腔機能低下により栄養摂取が困難な場合、栄養状態を改善するための栄養サポートが必要となります。栄養士の指導のもと、食事内容の見直しや栄養補助食品の使用が行われる場合があります。

薬物管理:口腔機能低下症に関連する薬物の副作用を最小限に抑えるため、医師との相談のもとで薬物管理が行われる場合があります。

定期的な口腔ケア:口腔機能低下症を予防し管理するために、口腔衛生の維持が重要です。適切な歯磨きやうがい、定期検診も重要です。

放置はNG!気になることや少しの変化も担当医や周囲の人と共有しましょう!

オーラルフレイルはとても些細な変化から始まります。大好きだったお煎餅やピーナッツが咬みづらくなってお饅頭やカステラを選んでいたり、乾いた食べ物でむせやすかったり、歯の喪失などにより笑うこと、話すことが嫌になったり。

確かに変化はありますが

「○○しなければ痛くない」

「人前で笑わないし話も別にしない」

このように「しない」選択をすることで変化を放置しているとオーラルフレイル診断のステージ3の口腔機能低下症になり、低栄養も深刻となり身体的フレイルの進行、社会的フレイル・精神的フレイルの進行に繋がっていきます。

「どこかおいしいお店で外食したい」

「お友達を誘って旅行に行こう」

いつまでもそう思えるように実際に行動して笑顔で過ごせるようにまた今日からお口の健康、身体の健康を守っていきましょう!

さっそく近くの公園をどなたかとお話しながら散歩などいかがでしょうか(^^)

摂食嚥下とは

2023年7月17日

皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。

本格的に暑くなってきてきましたが夏バテなどに負けず皆さんは健康的な食事はできていますか?栄養が取れていないとサルコペニアフレイルという状況に陥ってしまうことも…

ただしっかり食事をしようと思うと、食べる力つまり摂食嚥下能力が必要になります。
年齢を重ねると共にこの摂食嚥下機能は衰えていきます。

今回は摂食嚥下とは何か、ずっと美味しい食事を続けるためにはどうすれば良いかなどをお話していきたいと思います。

摂食嚥下とは

食べ物を認識し、口腔、咽頭、食道を通り胃に到達するまでの過程全てのことを言います。
摂食嚥下は更に5期にわけることができます。

*先行期
 目で見て食べ物を認識し、大きさや硬さはどうかなどを確認する時期。

*準備期
 視認した食べ物を実際にお口の中へ入れ、咀嚼し飲み込みやすいようにまとめ食塊形成する時期。

*口腔期
 ひと塊にした食塊を喉の奥へ送り込む時期。

*咽頭期
 嚥下反射によって食塊を食道に送り込む時期。

*食道期
 食道から食塊を胃に送り込む時期。

このように摂食嚥下は大きくわけて先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期の5つに分類されます。お口の機能が衰えてしまっていると正常な摂食嚥下ができません。それは誤嚥にも繋がります。

誤嚥とは

食べ物などが何らかの理由で気管内に入ってしまうことです。
酷い場合は誤嚥性肺炎になってしまう場合も…

*誤嚥性肺炎
 食事に飲み込んだものが上手く胃に到達せず、肺や気管支に入ることで起こる肺炎で、
 特に75歳以上の高齢者に多いです。


では正常な摂食嚥下を行い、適切な栄養を摂取し健康的な生活を送るためにはどうすればいいでしょうか。

嚥下間接訓練法

間接法は食物を使わないトレーニング方法です。前提としてお口の中は清潔に保つことが必要ですのでお口のケアもしましょう。

*パタカラ体操(嚥下体操)
 ・パ→「パ・パ・パ・パ・パ」と5回ずつ言う。パの音は口を閉じた後大きく口を開けて発音しましょう

 ・タ→「タ・タ・タ・タ・タ」と5回ずつ言う。タの音は舌を上顎につけるように意識して舌の運動をしましょう

 ・カ→「カ・カ・カ・カ・カ」と5回ずつ言う。カの音は喉奥を締めるように意識して発音しましょう。

 ・ラ→「ラ・ラ・ラ・ラ・ラ」と5回ずつ言う。ラはタと似ていますが、ラの音は舌を丸めるイメージで発音しましょう。

パタカラの発音はそれぞれ食事を取る際に必要な運動と連動していますので是非毎日やってみましょう。

嚥下直接訓練法

直接訓練法は食物を使って行う訓練です。ですので、ある程度摂食嚥下機能が働いていることなどが必要です。

*食物の形態
 その人の状態に合わせて飲み込みやすいペースト状にしたりゼリー状にしたりと形態を変えて実際に食物で嚥下訓練を行います。
 徐々にきざみ食などから普通食に戻していくようにしましょう。

食べることは私たちにとって生きていく上で必要不可欠です。ですから健康的に長生きし、最後まで美味しい食事を食べ続けるためには摂食嚥下機能が重要です。

今回紹介させて頂いた訓練以外にも色々ありますので気になる方は是非調べてみてください

健康な歯を保つために必要な栄養

2023年7月13日

皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。気付けば7月に入りそろそろ梅雨も終わるかな?と期待しております。

さて、これまで適切なハブラシを選ぶポイント、歯磨き粉の成分についてなどお口のケアについてお話してきました。今回は土台から健康的な歯を作れるようにどんな食べ物やどんな栄養が必要かなどを、お話していきたいと思います。

健康な歯を保つためには、適切な食事習慣が欠かせません。食べ物は私たちの口を通り、体内に入り全身の健康に作用します。もちろん歯の健康に大きな影響を与えますのでどんな食事を取るのかはとても重要なことです。


1.カルシウム
 *カルシウムは歯や骨の主要な成分です。カルシウムが最も影響するのは出産前のお母さんのお腹の中で赤ちゃんが歯を作っている時期です。その時にしっかりとカルシウムを取れていれば虫歯になり辛い歯になりやすいです。また、大人になってからもカルシウムをしっかり摂取すれば再石灰化という作用が期待でき虫歯になり辛くなります。(再石灰化:菌の出した酸で溶けた歯を元に戻す作用)
  ・カルシウム豊富な食品
   牛乳
   チーズ
   ほうれん草
   小松菜   など


2.タンパク質
 *実はカルシウムだけでは健康的な歯はできません。適切な量のタンパク質も同時に摂取することで健康的な歯ができやすくなります。さらにコラーゲンを生成するにもタンパク質は必要になってきます。
  ・タンパク質が豊富な食品
   鶏肉
   牛肉
   豚肉
   卵     など


3.ビタミンA、C、D
 *ビタミンAは主にエナメル質を強くするのに必要な要素です。永久歯のエナメル質は妊娠初期~中期にかけて作られていき大体3歳くらいまでにで出来上がるとされています。
  ・ビタミンAが豊富な食品
   レバー
   うなぎ
   卵黄
   ニンジン
   ほうれん草  など

 *ビタミンCはコラーゲン生成をする働きがあります。コラーゲン繊維によって歯肉はできており、また歯槽骨と歯肉を繋げる役割もあります。ビタミンCは歯肉の健康維持に重要な役割を果たします。歯肉が弱くなると、歯周病の進行リスクが高まります。
  ・ビタミンCが豊富な食品
   オレンジ
   グレープフルーツ
   トマト
   ブロッコリー など

 *ビタミンDはカルシウムの吸収を助けてくれるビタミンです。カルシウムを効率よく吸収するためにはビタミンDも同時に摂取するようにしましょう。
  ・ビタミンDが豊富な食品
   鮭 
   サンマ
   しいたけ
   きくらげ

健康的な歯に必要な食べ物の例


健康な歯を維持するためには、バランスの良い食事を心がけることが重要です。カルシウムやタンパク質、ビタミン類などを日々の食事に適切に取り入れまた、食べ物の咀嚼を意識し、しっかりよく噛んで食事をするようにしましょう。健康的な歯は美しい笑顔と共に、快適な生活を送るために欠かせない要素です。日常の食事に気を配り健康的な歯はもちろん全身の健康を考えて日々の食生活を送りましょう。そしていつまでも自分の歯で美味しく、楽しい食事を取れるようにしましょうね!

人生100年時代における課題<フレイル>

2023年7月10日

皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。

人生100年時代、医療の進歩や健康意識の向上により、私たちはより長い人生を楽しむことができるようになりました。平均寿命が延びたことは喜ばしいことですがその反面、直面する課題も存在します。

「健康寿命」という言葉があります。健康寿命とは介護などを必要とせず、個人が自立して生活が送れる期間のことを言います。昨今のデータによりますと平均寿命と健康寿命は男性で約9年、女性で約12年の開きがあります。つまり誰もが9~12年間何らかの形で介護を受ける可能性があるということです。

人生100年時代をより長い期間、健康に笑って暮らすためには平均寿命と健康寿命の差を縮めるという課題のクリアが不可欠です。

そしてその課題をクリアするために知っておかないといけない身体の変化が「フレイル」です。

フレイルの意味と特徴

まずフレイルとは健康と要介護・寝たきりの間の状態のことを指し、和訳だと「虚弱」簡単にまとめると「加齢により心身が老い衰えることにより、社会とのつながりが減少した状態」と言えます。前回、「サルコペニア」について「加齢による筋肉量の低下」とお伝えしたと思います。フレイルはサルコペニアが進行し、移動機能が低下することで生活や行動範囲が狭まることでどんどん進行していきます。

フレイルとロコモティブシンドローム

運動器に障害が出て移動機能が低下することをロコモティブシンドロームといいます。加齢に伴う筋力低下で持久力、バランス感覚などの身体的な機能が低下することで例えば、重いものが持てなくなったり、青信号の間に横断歩道を渡りきれなかったり、すぐに息切れするようになることを指します。ロコモティブシンドロームが進行していくとちょっとした日常生活における活動に制約が生じます。これがフレイルの入り口です。ロコモティブシンドロームはとても小さな変化の積み重ねです。加齢を原因に放っておくとあっという間に制約が大きく広がっていきます。

フレイルの種類

フレイルは要因によって分けられ先ほどのサルコペニア、ロコモティブシンドロームと大きい関わりを持つ身体的な虚弱を指す身体的フレイルの他に、精神的、社会的フレイル、そして様々なフレイルの始まりと言われる「オーラルフレイル」、つまり口腔機能の低下(虚弱)などが挙げられます。これらフレイルは互いに影響しながら進行していきどんどん出来ることや活動範囲を失っていきます。

フレイルの種類と相互関係

多方面からのアプローチが必要!フレイルを予防しよう

フレイルに対するアプローチや予防策を上げていきます。

適度な運動:定期的な運動は筋力や持久力を維持し、フレイルの進行を遅らせる効果があります。

栄養バランスを考えた食事:たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などをバランスよく摂取することで、筋肉や骨の健康を維持することができます。食事は買い物に行き、調理をする工程があり、孤食となると全てが簡素的になりがちです。パンや麺類が多くなりがちになるので栄養が偏ります。

医療機関による検査と薬物治療:特定の疾患や症状に関連する場合、医師は必要に応じて適切な薬物治療を提案することがあります。例えば、骨粗しょう症や低栄養状態に対して適切な処方薬が用いられます。フレイルの薬物治療に関してはまだまだ研究段階でありこれから有効な薬剤が出てくれば栄養、運動などの非薬物療法と組み合わせてより効果的にフレイルの治療を行う戦力になるでしょう。

日常生活の改善:生活環境を安全に過ごせるよう整えたり、日常生活の適切なアレンジを行うことで、転倒や怪我のリスクを減らすことができます。バリアフリーを意識して滑りにくい床や手すりの設置、適切な照明の確保などが有効な対策となります。地域ボランティアに参加をしたり、朝散歩をするなどして出来るだけ外に出るようにして社会との関りを持つことや趣味を作り楽しむことも良い予防となります。

社会的なサポートと心理的なケア:家族や友人、地域とのつながりや支援、必要に応じて専門家による心理的なサポートを受けることで、リスクを軽減し健康と幸せを維持することができます。

人生100年時代におけるフレイルの管理と予防は、個人だけでなく、社会全体の取り組みも必要となります。医療従事者、政府、地域社会などが協力し、予防プログラムやリソースの提供、教育活動の実施などを通じて、フレイル対策の充実を図ることが求められます。

個人単位ではなく地域、国単位の取り組み

人生100年時代におけるフレイル問題は、個人は勿論、家族、地域、国単位で考えていかなければならないほど大きく重要な問題です。しかし、フレイルの前段階にサルコペニア、ロコモティブシンドロームという状態があるわけですからアプローチや予防策を活用することで、今からでも十分健康的な老後を送ることができるでしょう。

繰り返しになりますが適度な運動、バランスの取れた食事、薬物治療、日常生活の改善、社会的サポートと心理的なケアなど、どれも重要な要素であり、個々の状況に応じての適切な取り組み、また、社会全体の取り組みも不可欠です。医療従事者や政府、地域社会などの支援も必要で、医療機関や施設でのフレイルに対する早期発見や適切なケア、予防プログラムの実施、地域の健康支援システムの構築などが重要です。そしてこういった情報や教育活動の提供も広範囲で行われることも大事であると考えます。

私たちも歯科の分野からオーラルフレイルの予防や健康情報の提供をし皆さんの人生100年時代のサポートをしていきます!

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当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。

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