人生100年時代における課題<サルコペニア>
2023年07月6日
皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。皆さんは日頃から運動する習慣はありますか?
人生100年時代を憂いなく元気に笑って暮らすには知識や準備が必要です。人生100年時代の乗り越える課題としてサルコペニアやロコモティブシンドローム、フレイルなどがあげられます。
その中で本日はサルコペニアについてお話ししたいと思います。サルコペニアは誰しも進行する可能性がある高齢期の症状ですがその反面、知っていれば予防や改善が望めますのですでにご存じの方も初めて聞いたという方も少し歯科とは外れた内容にはなりますが最後まで読んで頂けたらと思います。
サルコペニアとは
サルコペニアとは、主に加齢によって起こる全身の筋肉量の減少と、それに伴う筋力、身体機能の低下のことを指します。サルコペニアの怖いところは特に他の病気が関わるということもなく普段通りの生活を送っていても筋肉量が減少していくところです。サルコペニアが進行していくと日常生活の活動性や身体機能が低下し、いわゆる虚弱、フレイルと呼ばれる状態になり徐々に健康への影響が出てしまいます。
始まりは40歳
では、サルコペニアは何歳から始まるのでしょうか?一般的に、40歳を過ぎた頃から1%ずつ筋肉量が減り始めるといわれておりホルモンの関係で65歳を過ぎた辺りから急激な筋肉量の低下が起こり日常生活に支障が出始めます。
個人によっても異なるため、年齢だけで判断するのは難しいのであくまでも目安となりますが歯周病と同じで症状が出始めた時にはかなり進行しているのでリカバリーも困難となるでしょう。
しかし40歳、何も症状が無くても体力づくり、身体づくりをしていれば来る急激な筋肉量の低下に備えることができます。
サルコペニアが進行する原因
私たちの筋肉は日々、合成分解を繰り返しています。高齢になるとこの合成と分解のバランスが崩れ分解される量の方が多くなります。若い時は普段の生活をしているだけでもバランスは保たれ筋肉量は一定を保ちますがバランスが崩れてしまった状態が続いていては筋肉量は減っていきます。それに加え、不適切な食事や運動不足も大きな要素となります。たんぱく質やビタミンDの不足、低栄養状態、長期間の寝たきりなどもサルコペニアの原因となります。
今日からでも遅くないサルコペニアの予防
サルコペニアは40歳を過ぎた頃から始まる筋肉量の減少と筋力の低下の老化現象であり、その原因は年齢や遺伝要因だけでなく、不適切な食事や運動不足なども関与しています。
サルコペニアを予防するためには、以下のポイントに気を付けることが重要です。
*適切な食事:1日3回バランスの取れた食事を心がけましょう。たんぱく質を豊富に含む食品(肉、魚、卵、豆類など)やカルシウム、ビタミンDを摂取することが重要です。1人分の食事の用意はどうしても品目が少なくなる傾向にあります。毎日ではなくても食事の宅配サービスなどを利用するのもよいと思います。
*適度な運動:筋力トレーニングや有酸素運動など、定期的な運動を取り入れましょう。筋肉を刺激することで筋力を維持・向上させることができます。専門家の指導を受けながら、自分に合った運動方法を見つけましょう。
*健康な生活習慣:禁煙、飲酒の習慣がある方は休肝日を作り適度な量を意識した飲酒、十分な睡眠を心掛けることも大切です。これらの生活習慣は筋肉量の低下を抑えます。
*健康チェック:定期的な健康チェックや身体の自己観察も重要です。早期にサルコペニアの兆候を発見し、適切な対策を取ることができます。医師や専門家のアドバイスを受けながら、自身の健康状態を管理しましょう。
年齢を重ねることによる筋肉の減少や筋力の低下は避けられないものかもしれませんが、適切なケアと健康な生活習慣を取り入れることで、サルコペニアの進行を遅らせ、健康な体を維持することができます。
サルコペニアは先述したロコモティブシンドロームやフレイルの原因となります。早期からの予防と身体づくりが大事ですね!