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かわごえ歯科 blog / ブログ

夏休み、生活リズムの乱れに要注意です!

2023年7月27日

 

 

皆さんこんにちは、淀川区加島の川越歯科医院です。

梅雨が明けたかと思えばあっという間に夏休み、海に花火に夏祭り、旅行…今年は去年よりたくさん遊べたらいいなぁと思います。

さてさて、夏休み初めのうちは早起きも宿題の進捗も計画通りに進んでいるかと思いますが一週間も過ぎると遅くまで起きて昼まで寝ていたり8月入るまでに終わらせると意気込んでいた宿題もなんだかペースダウン。気づいたらアイスやスナックを食べながらテレビをなんとなく見てしまっている…皆さん身に覚えはありませんか?

長期の休みはどうしても生活リズムを崩しがちになります。予定がある日は時間までに食事をして歯磨き、身支度を整えますが何も予定がないと起きていてもなかなか動けないでスマホを見ながらいつの間にか朝ごはんとは言い難いお菓子を摘まんでしまっている。急いで行動する理由もないのでお昼まで歯を磨くこともなく過ごし昼ご飯をそのまま食べる…

気付かないうちに歯磨きの回数は減り、何かしら物を食べている時間は長くなる傾向にあります。

以前に虫歯になる原因4つをお伝えしました。夏休みなどの長期休暇はその中の糖と時間が多くなる傾向にあるので虫歯のリスクが高くなる期間と言えるでしょう。本日はおやつの回数は少ない方が良いことを前提にどうしても増えてしまう長期休暇のおやつの食べ方や選び方など一緒に確認していけたらと思っています。

おやつの選び方::虫歯にならないおやつを選ぶ

大変美味しそうですがこちらは虫歯になりにくいおやつでしょうか、なりやすいおやつでしょうか?

 

 

 

*おやつ=お菓子ではない

おやつは、もともとは食事と食事の間の小さな食事として扱われていたものが、砂糖が手に入る様になっておやつの内容が砂糖の入った甘いものが増えていったようです。砂糖、特にショ糖は虫歯になりやすいのでお菓子自体を選ばないようにします。例えばチョコレートの代わりにチーズを選ぶ、クッキーの代わりにナッツを選ぶ、ポッキーの代わりに…とは言いませんが野菜スティックなどを作っておくといいかもしれません。

 

*口の中に残りにくいものを選ぶ

甘いものも食べたい、そんな時は口の中に残りにくい食べ物を選びます。

飴、ソフトキャンディ、チョコレートなど長時間口の中に滞在するものや歯に引っ付きやすいものは避けてゼリー、アイスなどすぐに口の中から無くなるものを選ぶのが良いです。

 

*よく噛んで食べるものを選ぶ

するめや煎餅など良く咬んで食べるものを選びます。咬むことで唾液を出し歯の再石灰化を期待できますし咬むことで顎が発達し永久歯の歯並びや咬み合わせも良くなり将来的にも虫歯の予防を期待できます。長く楽しみたい場合はキシリトールガムもお勧めします。

 

 

※写真のおやつはアイスだけなら口の中に残りにくく虫歯になりにくいのですが、甘い粒あんと引っ付きやすいお団子の組み合わせが口の中に残りやすいので虫歯になりやすいおやつになります。暖かい緑茶と一緒に食べて口の中に残さないように工夫をして食べると良いでしょう。

 

おやつの食べ方:タイミング、回数、時間を意識して、ブラッシングも忘れずに

*食べるタイミングを工夫する

おやつを食べるタイミングとして虫歯になりにくいのは食後すぐです。時間を空けて食べるとせっかく唾液が戻してくれたpH濃度が酸性に戻ってしまいます。ケーキやフルーツなど用意して食後に食べるのが良いでしょう。併せて寝る前に食べるのは避けます。夜寝る前だけではなく、昼寝も注意です。長期休暇ではいつの間にか涼しい部屋で寝てしまっていることがあると思います。寝ている間は唾液の分泌が減少するためpH濃度が中和されず、酸性濃度が高い時間が長引きます。寝転がる体勢で食べ物を口に入れたり眠たそうなときは食べさせないようにしていただくのが理想です。難しければ上記のようにおやつを選んで対策していきましょう。

*口の中をすすぐ

おやつを食べた後は、口の中を水ですすぐことで残った食べ物を取り除きます。麦茶や水をおやつと一緒に飲むことも効果があります。さらに水分は唾液の分泌を促進し、口内環境を健康に保ちます。

*歯磨きの習慣

寝る前には入念に。できればおやつを食べた後も歯磨きを行いましょう。歯磨きにはフッ素入りの歯磨き粉とフロスや歯間ブラシを使用し、しっかりと歯垢を取り除きます。

夏休み、まだまだこれからというところ、終わり間際に残った宿題と痛くなった虫歯に頭を抱えなくてもいいように生活リズムを整えながら計画的に過ごしましょう!

プロテインは虫歯の原因に…!?

2023年7月24日

皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。

当医院のブログでフレイルサルコペニアのお話がありますが、筋肉を付けること、貯筋が大事だと載っています。ただ運動するだけでは効率よく筋肉を付けることが難しいのでそこで活躍するのがプロテインです。

最近では筋トレと合わせてプロテインを摂取する方が多くなってきていると思います。

筋トレの前や合間、終わった後など様々なタイミングで摂取すると思いますが、プロテインはずばり虫歯の原因になるのかどうかをお教えします!

 

プロテインパウダーの成分
 一部のプロテインパウダーには、砂糖や人工甘味料が添加されていることがあります。これらの成分は虫歯や歯垢の形成を促進する可能性があります。したがって、虫歯予防を考える場合は、砂糖や虫歯の原因になる人工甘味料が添加されていないプロテインパウダーを選ぶことが重要です。ちなみに人工甘味料の中にはキシリトールなどの一切虫歯の原因にならないものもあります。

 

酸性度の問題
 一部のプロテインパウダーは酸性の性質を持っています。口腔内の酸性度が高いと、エナメル質が溶ける可能性があります。エナメル質が溶けて穴が開いてしまうと虫歯になります。プロテインパウダーを摂取する場合は、摂取後に十分な量の水を飲むことで、口腔内の酸性度を中和できる可能性が高いです。ただし、正しい口腔ケアをしないと虫歯などのリスクは残ったままになります。

 

口腔衛生の重要性 
 プロテインの中には先ほどお伝えした虫歯の原因にならない人工甘味料が使われていることがあります。ですが、残留物が口腔内にあると細菌の増殖や口臭の原因となりやはりこれも虫歯の原因になる可能性があります。プロテインを摂取する際には、虫歯予防として口腔内ケアが重要です。飲んだ後は歯を磨くか、最低でもうがいはするようにして口腔内の清潔を保つようにしましょう。もちろんプロテイン以外のものを食べたり、飲んだりした後でも歯磨きをしないと虫歯のリスクは高くなるので気を付けるようにして下さい。

 

まとめ

総じて言えるのは、プロテインの摂取は歯科の健康に影響を与える可能性があるということです。プロテインが入っている飲み物や食べ物、プロテインパウダーの成分を確認し、摂取した後は基本的に歯磨きするようにしましょう。また、定期的な歯科検診と適切な食生活習慣を維持することも忘れないで下さい。歯科の専門家とも相談しながら、バランスの取れた食生活とプロテインの摂取を心がけフレイルやサルコペニアとは無縁の豊かな人生にしていきましょう!

筋肉を付けてフレイルやサルコペニアを跳ね除けよう!

 

オーラルフレイルの予防で人生100年時代の課題をクリアしよう!

2023年7月20日

皆さんこんにちは、淀川区加島の川越歯科医院です。人生100年時代のお話となるとどうしても備えることや気を付けることが多くなってしまいますね。

今までサルコペニア、ロコモティブシンドローム、フレイルとたくさん横文字が出てきました。さらにフレイルは身体的、精神(心理)的、社会的と分類されこれらは相互に影響しあい、症状を進行させていきます。そしてその全ての始まりであるとされるのがオーラルフレイル、口腔機能低下症です。

オーラルフレイルとは

オーラルフレイルは口の衰えを指す言葉であり、具体的には咬む、飲み込む、発音する機能の衰えを意味しています。

むし歯や歯周病の進行で、歯が抜けたり痛みが出ることで会話や食事に支障が出て、人と話すのを避けたり、食欲が低下し外食の回数が減るなどして日常の活動範囲が狭くなっていきます。噛む力や舌の筋力が衰えれば、食べる量も低下して低栄養の状態になりますし、会話が減れば社会的に孤立していきます。さらに機能低下が進行すると、咀嚼や嚥下にも障害が起こり、誰かが介助しなければ食事ができない、要介護の状態になってしまうこともあります。

流してしまいやすい小さな変化ですがご自身で気付くこともできますし、周囲の方が気付けることもありますので是非チェックしていきましょう!

オーラルフレイル進行中?こんな変化に要注意!

1.奥歯でしっかりと噛めない
2.噛むと痛みや不快感がある
3.食べこぼしがある
4.むせやすい
5.口が乾く
6.滑舌が悪くなっている

1,2の場合歯に何らかの問題があると思われますので放置せず治療を受けて出来るだけ噛める状態を作ります。咬まないと口周辺の筋肉の低下につながるので咬める状態をつくることが予防の近道です。3,4は口だけの問題ではなく姿勢や身体全体の筋力低下も関わっています。5は唾液の分泌量の低下と口周りの筋力低下、6も5と同じでそれに加えて歯の喪失が原因と考えられます。

オーラルフレイルの進行抑制と予防・管理

歯科治療による咬合機能の回復:歯周病やむし歯の治療、入れ歯の作成など、口腔疾患の治療を行います。

口腔リハビリテーションによる運動機能の回復:口腔機能低下症の改善を目指し、口腔筋肉のトレーニングや口腔機能の改善を促します。これには、口腔筋肉の強化や柔軟性の向上、嚥下訓練、舌の運動訓練、唾液分泌の促進などが含まれます。

栄養管理:バランスの取れた食事を摂り、栄養素を適切に補給します。特にたんぱく質やカルシウム、ビタミンDなどの摂取が要となりますが口腔機能低下により栄養摂取が困難な場合、栄養状態を改善するための栄養サポートが必要となります。栄養士の指導のもと、食事内容の見直しや栄養補助食品の使用が行われる場合があります。

薬物管理:口腔機能低下症に関連する薬物の副作用を最小限に抑えるため、医師との相談のもとで薬物管理が行われる場合があります。

定期的な口腔ケア:口腔機能低下症を予防し管理するために、口腔衛生の維持が重要です。適切な歯磨きやうがい、定期検診も重要です。

放置はNG!気になることや少しの変化も担当医や周囲の人と共有しましょう!

オーラルフレイルはとても些細な変化から始まります。大好きだったお煎餅やピーナッツが咬みづらくなってお饅頭やカステラを選んでいたり、乾いた食べ物でむせやすかったり、歯の喪失などにより笑うこと、話すことが嫌になったり。

確かに変化はありますが

「○○しなければ痛くない」

「人前で笑わないし話も別にしない」

このように「しない」選択をすることで変化を放置しているとオーラルフレイル診断のステージ3の口腔機能低下症になり、低栄養も深刻となり身体的フレイルの進行、社会的フレイル・精神的フレイルの進行に繋がっていきます。

「どこかおいしいお店で外食したい」

「お友達を誘って旅行に行こう」

いつまでもそう思えるように実際に行動して笑顔で過ごせるようにまた今日からお口の健康、身体の健康を守っていきましょう!

さっそく近くの公園をどなたかとお話しながら散歩などいかがでしょうか(^^)

摂食嚥下とは

2023年7月17日

皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。

本格的に暑くなってきてきましたが夏バテなどに負けず皆さんは健康的な食事はできていますか?栄養が取れていないとサルコペニアフレイルという状況に陥ってしまうことも…

ただしっかり食事をしようと思うと、食べる力つまり摂食嚥下能力が必要になります。
年齢を重ねると共にこの摂食嚥下機能は衰えていきます。

今回は摂食嚥下とは何か、ずっと美味しい食事を続けるためにはどうすれば良いかなどをお話していきたいと思います。

摂食嚥下とは

食べ物を認識し、口腔、咽頭、食道を通り胃に到達するまでの過程全てのことを言います。
摂食嚥下は更に5期にわけることができます。

*先行期
 目で見て食べ物を認識し、大きさや硬さはどうかなどを確認する時期。

*準備期
 視認した食べ物を実際にお口の中へ入れ、咀嚼し飲み込みやすいようにまとめ食塊形成する時期。

*口腔期
 ひと塊にした食塊を喉の奥へ送り込む時期。

*咽頭期
 嚥下反射によって食塊を食道に送り込む時期。

*食道期
 食道から食塊を胃に送り込む時期。

このように摂食嚥下は大きくわけて先行期、準備期、口腔期、咽頭期、食道期の5つに分類されます。お口の機能が衰えてしまっていると正常な摂食嚥下ができません。それは誤嚥にも繋がります。

誤嚥とは

食べ物などが何らかの理由で気管内に入ってしまうことです。
酷い場合は誤嚥性肺炎になってしまう場合も…

*誤嚥性肺炎
 食事に飲み込んだものが上手く胃に到達せず、肺や気管支に入ることで起こる肺炎で、
 特に75歳以上の高齢者に多いです。


では正常な摂食嚥下を行い、適切な栄養を摂取し健康的な生活を送るためにはどうすればいいでしょうか。

嚥下間接訓練法

間接法は食物を使わないトレーニング方法です。前提としてお口の中は清潔に保つことが必要ですのでお口のケアもしましょう。

*パタカラ体操(嚥下体操)
 ・パ→「パ・パ・パ・パ・パ」と5回ずつ言う。パの音は口を閉じた後大きく口を開けて発音しましょう

 ・タ→「タ・タ・タ・タ・タ」と5回ずつ言う。タの音は舌を上顎につけるように意識して舌の運動をしましょう

 ・カ→「カ・カ・カ・カ・カ」と5回ずつ言う。カの音は喉奥を締めるように意識して発音しましょう。

 ・ラ→「ラ・ラ・ラ・ラ・ラ」と5回ずつ言う。ラはタと似ていますが、ラの音は舌を丸めるイメージで発音しましょう。

パタカラの発音はそれぞれ食事を取る際に必要な運動と連動していますので是非毎日やってみましょう。

嚥下直接訓練法

直接訓練法は食物を使って行う訓練です。ですので、ある程度摂食嚥下機能が働いていることなどが必要です。

*食物の形態
 その人の状態に合わせて飲み込みやすいペースト状にしたりゼリー状にしたりと形態を変えて実際に食物で嚥下訓練を行います。
 徐々にきざみ食などから普通食に戻していくようにしましょう。

食べることは私たちにとって生きていく上で必要不可欠です。ですから健康的に長生きし、最後まで美味しい食事を食べ続けるためには摂食嚥下機能が重要です。

今回紹介させて頂いた訓練以外にも色々ありますので気になる方は是非調べてみてください

健康な歯を保つために必要な栄養

2023年7月13日

皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。気付けば7月に入りそろそろ梅雨も終わるかな?と期待しております。

さて、これまで適切なハブラシを選ぶポイント、歯磨き粉の成分についてなどお口のケアについてお話してきました。今回は土台から健康的な歯を作れるようにどんな食べ物やどんな栄養が必要かなどを、お話していきたいと思います。

健康な歯を保つためには、適切な食事習慣が欠かせません。食べ物は私たちの口を通り、体内に入り全身の健康に作用します。もちろん歯の健康に大きな影響を与えますのでどんな食事を取るのかはとても重要なことです。


1.カルシウム
 *カルシウムは歯や骨の主要な成分です。カルシウムが最も影響するのは出産前のお母さんのお腹の中で赤ちゃんが歯を作っている時期です。その時にしっかりとカルシウムを取れていれば虫歯になり辛い歯になりやすいです。また、大人になってからもカルシウムをしっかり摂取すれば再石灰化という作用が期待でき虫歯になり辛くなります。(再石灰化:菌の出した酸で溶けた歯を元に戻す作用)
  ・カルシウム豊富な食品
   牛乳
   チーズ
   ほうれん草
   小松菜   など


2.タンパク質
 *実はカルシウムだけでは健康的な歯はできません。適切な量のタンパク質も同時に摂取することで健康的な歯ができやすくなります。さらにコラーゲンを生成するにもタンパク質は必要になってきます。
  ・タンパク質が豊富な食品
   鶏肉
   牛肉
   豚肉
   卵     など


3.ビタミンA、C、D
 *ビタミンAは主にエナメル質を強くするのに必要な要素です。永久歯のエナメル質は妊娠初期~中期にかけて作られていき大体3歳くらいまでにで出来上がるとされています。
  ・ビタミンAが豊富な食品
   レバー
   うなぎ
   卵黄
   ニンジン
   ほうれん草  など

 *ビタミンCはコラーゲン生成をする働きがあります。コラーゲン繊維によって歯肉はできており、また歯槽骨と歯肉を繋げる役割もあります。ビタミンCは歯肉の健康維持に重要な役割を果たします。歯肉が弱くなると、歯周病の進行リスクが高まります。
  ・ビタミンCが豊富な食品
   オレンジ
   グレープフルーツ
   トマト
   ブロッコリー など

 *ビタミンDはカルシウムの吸収を助けてくれるビタミンです。カルシウムを効率よく吸収するためにはビタミンDも同時に摂取するようにしましょう。
  ・ビタミンDが豊富な食品
   鮭 
   サンマ
   しいたけ
   きくらげ

健康的な歯に必要な食べ物の例


健康な歯を維持するためには、バランスの良い食事を心がけることが重要です。カルシウムやタンパク質、ビタミン類などを日々の食事に適切に取り入れまた、食べ物の咀嚼を意識し、しっかりよく噛んで食事をするようにしましょう。健康的な歯は美しい笑顔と共に、快適な生活を送るために欠かせない要素です。日常の食事に気を配り健康的な歯はもちろん全身の健康を考えて日々の食生活を送りましょう。そしていつまでも自分の歯で美味しく、楽しい食事を取れるようにしましょうね!

人生100年時代における課題<フレイル>

2023年7月10日

皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。

人生100年時代、医療の進歩や健康意識の向上により、私たちはより長い人生を楽しむことができるようになりました。平均寿命が延びたことは喜ばしいことですがその反面、直面する課題も存在します。

「健康寿命」という言葉があります。健康寿命とは介護などを必要とせず、個人が自立して生活が送れる期間のことを言います。昨今のデータによりますと平均寿命と健康寿命は男性で約9年、女性で約12年の開きがあります。つまり誰もが9~12年間何らかの形で介護を受ける可能性があるということです。

人生100年時代をより長い期間、健康に笑って暮らすためには平均寿命と健康寿命の差を縮めるという課題のクリアが不可欠です。

そしてその課題をクリアするために知っておかないといけない身体の変化が「フレイル」です。

フレイルの意味と特徴

まずフレイルとは健康と要介護・寝たきりの間の状態のことを指し、和訳だと「虚弱」簡単にまとめると「加齢により心身が老い衰えることにより、社会とのつながりが減少した状態」と言えます。前回、「サルコペニア」について「加齢による筋肉量の低下」とお伝えしたと思います。フレイルはサルコペニアが進行し、移動機能が低下することで生活や行動範囲が狭まることでどんどん進行していきます。

フレイルとロコモティブシンドローム

運動器に障害が出て移動機能が低下することをロコモティブシンドロームといいます。加齢に伴う筋力低下で持久力、バランス感覚などの身体的な機能が低下することで例えば、重いものが持てなくなったり、青信号の間に横断歩道を渡りきれなかったり、すぐに息切れするようになることを指します。ロコモティブシンドロームが進行していくとちょっとした日常生活における活動に制約が生じます。これがフレイルの入り口です。ロコモティブシンドロームはとても小さな変化の積み重ねです。加齢を原因に放っておくとあっという間に制約が大きく広がっていきます。

フレイルの種類

フレイルは要因によって分けられ先ほどのサルコペニア、ロコモティブシンドロームと大きい関わりを持つ身体的な虚弱を指す身体的フレイルの他に、精神的、社会的フレイル、そして様々なフレイルの始まりと言われる「オーラルフレイル」、つまり口腔機能の低下(虚弱)などが挙げられます。これらフレイルは互いに影響しながら進行していきどんどん出来ることや活動範囲を失っていきます。

フレイルの種類と相互関係

多方面からのアプローチが必要!フレイルを予防しよう

フレイルに対するアプローチや予防策を上げていきます。

適度な運動:定期的な運動は筋力や持久力を維持し、フレイルの進行を遅らせる効果があります。

栄養バランスを考えた食事:たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などをバランスよく摂取することで、筋肉や骨の健康を維持することができます。食事は買い物に行き、調理をする工程があり、孤食となると全てが簡素的になりがちです。パンや麺類が多くなりがちになるので栄養が偏ります。

医療機関による検査と薬物治療:特定の疾患や症状に関連する場合、医師は必要に応じて適切な薬物治療を提案することがあります。例えば、骨粗しょう症や低栄養状態に対して適切な処方薬が用いられます。フレイルの薬物治療に関してはまだまだ研究段階でありこれから有効な薬剤が出てくれば栄養、運動などの非薬物療法と組み合わせてより効果的にフレイルの治療を行う戦力になるでしょう。

日常生活の改善:生活環境を安全に過ごせるよう整えたり、日常生活の適切なアレンジを行うことで、転倒や怪我のリスクを減らすことができます。バリアフリーを意識して滑りにくい床や手すりの設置、適切な照明の確保などが有効な対策となります。地域ボランティアに参加をしたり、朝散歩をするなどして出来るだけ外に出るようにして社会との関りを持つことや趣味を作り楽しむことも良い予防となります。

社会的なサポートと心理的なケア:家族や友人、地域とのつながりや支援、必要に応じて専門家による心理的なサポートを受けることで、リスクを軽減し健康と幸せを維持することができます。

人生100年時代におけるフレイルの管理と予防は、個人だけでなく、社会全体の取り組みも必要となります。医療従事者、政府、地域社会などが協力し、予防プログラムやリソースの提供、教育活動の実施などを通じて、フレイル対策の充実を図ることが求められます。

個人単位ではなく地域、国単位の取り組み

人生100年時代におけるフレイル問題は、個人は勿論、家族、地域、国単位で考えていかなければならないほど大きく重要な問題です。しかし、フレイルの前段階にサルコペニア、ロコモティブシンドロームという状態があるわけですからアプローチや予防策を活用することで、今からでも十分健康的な老後を送ることができるでしょう。

繰り返しになりますが適度な運動、バランスの取れた食事、薬物治療、日常生活の改善、社会的サポートと心理的なケアなど、どれも重要な要素であり、個々の状況に応じての適切な取り組み、また、社会全体の取り組みも不可欠です。医療従事者や政府、地域社会などの支援も必要で、医療機関や施設でのフレイルに対する早期発見や適切なケア、予防プログラムの実施、地域の健康支援システムの構築などが重要です。そしてこういった情報や教育活動の提供も広範囲で行われることも大事であると考えます。

私たちも歯科の分野からオーラルフレイルの予防や健康情報の提供をし皆さんの人生100年時代のサポートをしていきます!

人生100年時代における課題<サルコペニア>

2023年7月6日

 皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。皆さんは日頃から運動する習慣はありますか?

 人生100年時代を憂いなく元気に笑って暮らすには知識や準備が必要です。人生100年時代の乗り越える課題としてサルコペニアやロコモティブシンドローム、フレイルなどがあげられます。

その中で本日はサルコペニアについてお話ししたいと思います。サルコペニアは誰しも進行する可能性がある高齢期の症状ですがその反面、知っていれば予防や改善が望めますのですでにご存じの方も初めて聞いたという方も少し歯科とは外れた内容にはなりますが最後まで読んで頂けたらと思います。

サルコペニアとは

 サルコペニアとは、主に加齢によって起こる全身の筋肉量の減少と、それに伴う筋力、身体機能の低下のことを指します。サルコペニアの怖いところは特に他の病気が関わるということもなく普段通りの生活を送っていても筋肉量が減少していくところです。サルコペニアが進行していくと日常生活の活動性や身体機能が低下し、いわゆる虚弱、フレイルと呼ばれる状態になり徐々に健康への影響が出てしまいます。

始まりは40歳

 では、サルコペニアは何歳から始まるのでしょうか?一般的に、40歳を過ぎた頃から1%ずつ筋肉量が減り始めるといわれておりホルモンの関係で65歳を過ぎた辺りから急激な筋肉量の低下が起こり日常生活に支障が出始めます。

個人によっても異なるため、年齢だけで判断するのは難しいのであくまでも目安となりますが歯周病と同じで症状が出始めた時にはかなり進行しているのでリカバリーも困難となるでしょう。

しかし40歳、何も症状が無くても体力づくり、身体づくりをしていれば来る急激な筋肉量の低下に備えることができます。

サルコペニアが進行する原因

 私たちの筋肉は日々、合成分解を繰り返しています。高齢になるとこの合成と分解のバランスが崩れ分解される量の方が多くなります。若い時は普段の生活をしているだけでもバランスは保たれ筋肉量は一定を保ちますがバランスが崩れてしまった状態が続いていては筋肉量は減っていきます。それに加え、不適切な食事や運動不足も大きな要素となります。たんぱく質やビタミンDの不足、低栄養状態、長期間の寝たきりなどもサルコペニアの原因となります。

今日からでも遅くないサルコペニアの予防

 サルコペニアは40歳を過ぎた頃から始まる筋肉量の減少と筋力の低下の老化現象であり、その原因は年齢や遺伝要因だけでなく、不適切な食事や運動不足なども関与しています。

サルコペニアを予防するためには、以下のポイントに気を付けることが重要です。

*適切な食事:1日3回バランスの取れた食事を心がけましょう。たんぱく質を豊富に含む食品(肉、魚、卵、豆類など)やカルシウム、ビタミンDを摂取することが重要です。1人分の食事の用意はどうしても品目が少なくなる傾向にあります。毎日ではなくても食事の宅配サービスなどを利用するのもよいと思います。

*適度な運動:筋力トレーニングや有酸素運動など、定期的な運動を取り入れましょう。筋肉を刺激することで筋力を維持・向上させることができます。専門家の指導を受けながら、自分に合った運動方法を見つけましょう。

*健康な生活習慣:禁煙、飲酒の習慣がある方は休肝日を作り適度な量を意識した飲酒、十分な睡眠を心掛けることも大切です。これらの生活習慣は筋肉量の低下を抑えます。

*健康チェック:定期的な健康チェックや身体の自己観察も重要です。早期にサルコペニアの兆候を発見し、適切な対策を取ることができます。医師や専門家のアドバイスを受けながら、自身の健康状態を管理しましょう。

年齢を重ねることによる筋肉の減少や筋力の低下は避けられないものかもしれませんが、適切なケアと健康な生活習慣を取り入れることで、サルコペニアの進行を遅らせ、健康な体を維持することができます。

サルコペニアは先述したロコモティブシンドロームやフレイルの原因となります。早期からの予防と身体づくりが大事ですね!

自分の体重の約半分の40mgの蜜を一度に運ぶ働きバチ…負けていられません(^o^)パワー!!

乾燥撃退!潤いを取り戻そう!

2023年7月3日

皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。

じめじめとした暑さが続きます。これからますます気温が上がる時期、こまめに水分補給をして熱中症に気を付けて頂けたらと思います。

 さて、唾液がいろんな力を持っていることを以前にお話しました。しかし唾液の量が少々少なくてもすぐには気付けません。診させていただいた時に乾燥傾向にある場合は軽くお声かけさせて頂いております。ご自身で気になる方はメンテナンス時などにお気軽にお尋ねください。

 唾液の量が少ないことは、一般的に口渇(こうかつ)、ドライマウスと呼ばれます。唾液の減少はさまざまな原因による可能性があります。まずは自分の唾液の減少の原因を知ることが大事な一歩だと思います。以下にいくつかの一般的な原因と対処法を挙げますが疾病、薬関連の原因もございますので独断で判断せずに主治医やお近くの歯医者さんにご相談の上必要十分で実践してみてください。

1.唾液が減ったと感じる時に考えられる理由

薬の副作用: 一部の薬(降圧薬、抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、抗不整脈薬など)は、副作用で唾液の減少を引き起こすことがあります。もし唾液の減少が薬の副作用と関連している可能性がある場合は、処方箋を出した医師に相談し、代替薬や対処法の選択肢を検討してください。

口呼吸: 近年特にマスク着用の影響もあって口呼吸をされる方が増えています。口を開けたままでの呼吸は、唾液の蒸発を増加させ、ドライマウスを引き起こす可能性があります。鼻呼吸を心掛けることで、唾液の蒸発を防ぐことができます。

喫煙・飲酒:煙草を吸われている方やお酒を飲んだ翌日などは口の渇きを感じることが多いのではないでしょうか。タバコはニコチンの作用により交感神経優位の状態になります。交感神経優位の状態ではさらさらとしたものではなく粘液性の唾液が分泌されます。さらに分泌量も減りますので余計に乾いていると感じるでしょう。飲酒は発汗や利尿作用を伴いますので脱水状態になりやすいので口の中も乾燥してしまいます。

タバコに関しては解決策は禁煙です。お酒に関しても飲みすぎないこと、毎日飲まないことに加えてお酒以外のお茶、水などをお酒の間に挟んで水分補給をしましょう。

疾病:シェーグレン症候群・唾液腺炎・肝硬変・糖尿病などの症状、合併症により唾液の減少がみられます。シェーグレン症候群、唾液腺炎であれば唾液の減少について説明を受けると思いますが肝硬変、糖尿病となると唾液の減少まで説明を受けることは少ないと思いますので、ドライマウスの自覚症状が出てから疾病との関係を知られる方が多いと思います。

加齢: 年齢とともに、唾液の分泌量は減少する傾向があります。これは自然な生理的変化ですが、水分摂取を増やしたり、口を清潔に保つことで症状を緩和できる場合があります。

神経性口渇: 新生活、舞台発表、事故、試験。日々のストレスや緊張、不安が原因で唾液の分泌が減少することがあります。リラクゼーション法やストレスマネジメントの技術を試してみることで、唾液の分泌を促進することができるかもしれません。

いかがでしたしょうか。

…もしかしたら、と思い当たる事象はありましたか?ドライマウスは気付かないうちに進行していきます。口呼吸やストレス、喫煙・飲酒は特に習慣になっていることが多く乾燥している事にも気づきにくいですがこの習慣に加齢、疾病、服薬が伴い乾燥による口腔組織の状態悪化が進むと食べ物で粘膜や歯茎を傷つけやすくなったり舌が痛くなったり長時間喋りにくいなど機能障害が出始めます。当然、虫歯や歯周病にも大きなリスクとなるので気になる方は早いうちから予防、対策しておくことが良いでしょう。

唾液の分泌を増やす方法はいくつかあります。以下にいくつかの方法を紹介しますが、具体的な医療アドバイスや病状に関する情報は、医師や歯科医師に相談することをお勧めします。

2.気軽に実践できるドライマウスの予防と対策

水分を摂取する: 水分をこまめに摂ることは唾液の分泌を促進します。1日に十分な量の水を飲むように心掛けましょう。

キシリトール入りのガムを噛む: キシリトールは唾液の分泌を促進するうえに虫歯を抑制する効果があります。

噛むことを意識する: 噛むことによって唾液の分泌が刺激されます。硬い食べ物やガムを噛むことで唾液の分泌を促進させることができます。しかし歯の健康度は人それぞれです。無理せずストレスにならない硬さのものを選んでよく噛みましょう。

唾液代替製品を使用する: 唾液の分泌が不足している場合、唾液代替製品(例: 口腔スプレー、ゼリー状の製品)を使用することもできます。ただし、長期的な解決策ではないため、医師の指示に従って使用してください。

口の中や唾液腺を刺激する: 唾液の分泌を促すためには、舌や口の中を刺激することが有効です。舌を上下左右に動かしたり、口腔内のマッサージを行うことで刺激を与えることができます。また、唾液腺を外側から刺激することで唾液の分泌を促すことができます。特に食事前のマッサージを習慣にすると唾液が出やすくなるのでおススメです。

食事前の唾液腺マッサージを習慣にすることで唾液を出やすくします

 唾液は口の中の治安を守るスーパーマンです。是非今日は唾液が出ているのを感じながらよく噛んで美味しくお食事してくださいね!

初診「個別」相談へのご案内

当院では、患者様が抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。

※現在、初診、再初診の方の受付は行っておりません

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