妊娠中のお口ケア
2023年06月26日
皆さんこんにちは。淀川区加島の川越歯科医院です。今回は妊娠中のお口ケアについてお話しします。妊娠するとお母さんの体には大きな変化が起きます。その変化はお口の中のことも含まれます。赤ちゃんにとってもお母さんのお口の中の健康は重要な要素となります。ここでは、妊娠中のお口ケアの重要性と注意点についてご紹介します。
妊娠中はホルモンの変化や免疫機能の低下、唾液量減少などが起こります。これにより、お口の中の細菌が増えやすくなり、歯周病や虫歯のリスクが高まります。
また、妊娠中に歯周病が悪化すると早産や低体重児のリスクも上がることが研究で示されています。そのため、妊娠中のお口ケアがとても重要になってきます。
でも妊娠中でも歯医者さんに行っても大丈夫かな…?と不安に思われる方もいると思います。もちろん妊娠中であっても適切なタイミングでさえあれば歯医者に来て頂いて大丈夫です!
*妊娠初期(約1ヵ月から約4ヵ月頃)
・この頃は切迫流産の危険があり、つわりや体調も不安定なことが多い時期です。
歯科治療には慎重さが必要な時期です。
*妊娠中期(約5ヵ月から約7ヵ月頃)
・妊娠安定期に入ってきているのでお口ケアや抜歯などの治療も行えます。ただ個人差などもあります ので歯医者やご自身の体調としっかり相談した上での歯科治療が重要です。
*妊娠後期(約8ヵ月から約10ヵ月)
・妊娠後期に入ってからも簡単な虫歯治療などはできます。
しかし、お腹が大きくなっているので長時間の治療になると同じ体勢が辛くなることなどが出てきます。
以上のことから歯医者さんに行くのは基本的には妊娠中期(約5ヵ月から約7ヵ月頃)の安定期に入った頃からがベターだと思います。
ですがより良いのは常日頃からしっかりケアを継続している状態だと思いますので何かがあるから歯医者に行くのではなく、何か起きる前に常日頃からの予防が大事になります。
歯磨きはいつの時でも大事ですが妊娠中の歯磨きは赤ちゃんにも影響が出てくるのでより気を付けたいという方が多いと思います。ですがつわりなどで中々思うように歯磨きができないときも出来る限りお口のケアができるようにいくつかの方法をご紹介します。
*体調のいいときに歯磨きをする
・毎日の歯磨きをしてもらう方がもちろんいいですが、一番はお母さんの体調です。
ご自身の体調と相談して歯磨きするようにしましょう。
歯磨きが無理な場合はうがいだけしてみたり、フロスなどの補助的なものだけ使用してみたりと工夫してみましょう。
*歯磨き粉やマウスウオッシュを自分に合ったものにする
・研磨剤、発泡剤が入ってないものや無香料のものを選びましょう。
・どうしても無理な時は少量にしたり、つけないようにしましょう。
・オーガニックのものや、ジェルタイプの歯磨き粉を使ってみましょう。
・マウスウオッシュは低刺激なものやアルコールの入っていないものがおすすめです。
*ハブラシを自分に合ったものにする
・つわりなどの症状がある場合には、歯磨きの後に吐き気を催すことがあるため柔らかい歯ブラシや 頭の部分が小さなものを使ってみましょう。
*歯磨きの仕方に注意する
・つわりで歯磨きがしにくい方は下を向いて俯き加減で奥から手前に出す感じで磨いてみましょう。
・妊娠中はホルモンなどの関係で特に歯肉が腫れやすくなりますのであまり強い力で磨かないように気を付けましょう。
妊娠中の歯科ケアはお母さんの健康だけでなく、お子さんの将来の口腔健康にも影響を与える重要な要素です。適切な歯科ケアを行い、妊娠期間中も健康な笑顔を保ちましょう。
出来る限り患者様のご希望に添えるように力を尽くしますので、お悩みごとがあればどうぞご連絡くださいね。