「自分専門家」になろう!
2023年05月22日
突然ですが、ご自身の歯の本数はご存じでしょうか?
最近自分の口の中、歯をまじまじと見た記憶があるでしょうか。
近年はマスク生活の影響もあり特に口元を見る機会が減っています。
ちょっと鏡の前で口角に指をかけて横に引っ張って見てみてください。
気にしていなくても何か異変があると目につきやすい前歯と違い奥歯をしっかり見ること自体ほぼないのではないでしょうか。
久しぶりに見た歯はどうでしょう
ついでに歯茎や舌も見てみてみましょう。
どのような印象を持たれたでしょうか。
この時点で不安を感じた方は一度お近くの歯医者さんで検診の予約をされることをおすすめします。
診てもらって何も問題がなければ安心できますし、問題があれば治療や解消する方法を教えてもらうことができると思います。
事実が不確かなまま不安なまま闇雲に歯磨きや口腔ケアをしてしまうとかえって悪化する恐れがあるので検診はとてもとてもおすすめです。
でも何もないのに歯医者に行くのはめんどくさいし、少し緊張しますよね?歯を大事にしないといけないと思っていてもなかなか行動には移しにくいものです。
今度はどのくらいの方が歯科検診を受けていらっしゃるのか気になってきました!
厚生労働省の平成28年「国民健康・栄養調査」によりますと過去1年間に歯科検診を受けた方の割合は52.9%であり、過去の平成21 年、24 年の調査ごとに増加しています。多く感じるか少なく感じるかは人それぞれですが2人に1人は何らかの形で歯科検診を受けているということですので日本の歯医者に予防という概念が浸透していなかった時のことから考えるとこれはすごい数字だと感じます。
そんな中、2022年の6月に「国民皆歯科健診」という言葉が話題となりました。国民皆歯科健診とは2025年導入を目標に全国民を対象に年1回の歯科健診を義務化する政策のことです。すでに小学校から高校までは年に1回の歯科健診は学校の義務として行われています。
歯科健診と聞くと虫歯の検査と考える方も多いと思います。しかし虫歯の検査はどちらかというと「検診」にあたります。
検診と健診は似ていますが行う目的、意味合いが異なります。検診は「特定の疾患を対象にした早期発見」を目的とし健診は「健康状態を調べ、生活習慣を見直す」ことが目的としています。
現在、歯科健診を受けようとすると自費になりますが義務化となれば誰もが無償か、かなり低額で一年に一回健診を受けることができるようになるはずです。
今はまだ内容も実施方法も決まってはいませんが国が個人単位での義務化に踏み切ったということはそれだけ口の中の状態が私たちの心身に与える影響が大きいということなのです。
さて、そろそろ自分の奥歯は見てみましたか?
いくら歯が大事、8020!と言っていてもご自身が興味を持って知ろうとしなければ守ろうと思っても歯は守れません。歯科だけに限らず健診は自分の体のことを知って「自分専門家」になるチャンスです。ぜひ国民皆歯科健診が実施されたら意欲的に活用していただきたいと思います。
…3年も待ってられない!という意欲的な方は大歓迎ですので一足先に歯科医院に受診して自分専門家になってしまいましょう!
そしてちょっと歯医者に行く決心がまだつかない方もこれから少しずつブログでお口の中のお話や治療のお話などしていきますのでご興味を持って見て頂けたらと思います。
紫陽花