磨きすぎに注意!オーバーブラッシングとは
2023年10月12日
長い人生における歯みがきはとても奥が深い…かもしれません!
みなさんこんにちは、淀川区加島の川越歯科医院です。
当院では虫歯治療が終わった後もメインテナンスにて定期的に歯茎の検査や、磨き残しの状態を見てブラッシングのやり方を一緒に考えたり習慣の見直しをさせていただいたりしています。
そんな中、よく見かける歯みがきの癖、そのひとつが
オーバーブラッシング、いわゆる「磨きすぎ」です。
「オーバーブラッシング」は、過剰な力や回数で歯を磨くことを指します。これは長期にわたり習慣で行っていると歯に悪影響を及ぼす可能性があるのです。
ではどういった影響があるか見ていきたいと思います!
オーバーブラッシングによる口腔内への影響
歯ブラシを強く押し付けたり、強く磨きすぎたりすると、歯肉を傷つけたり歯の組織が削れる可能性があります。人間の体の中で一番硬いと言われるエナメル質も粗い研磨剤の配合されている歯磨剤を長期で日常的に使用しゴシゴシ磨いていると徐々に研磨され薄くなっていきます。エナメル質は歯を守る外部の硬い層であり、これが薄くなったり損傷することで歯が外からの刺激に敏感になることがあります。また、口腔全体で考えると歯周病の悪化や口渇や口臭の原因にもなります。
*歯肉の損傷: 歯肉は傷つくと退縮し歯肉に隠れていた歯根が露出してしまいます。歯根はエナメル質がなく酸や刺激に弱いので虫歯になりやすく、また摩耗しやすい組織です。
*知覚過敏: 歯肉退縮、歯根露出、エナメル質が削れると、歯が刺激を感じることがあります。物理的なものから冷たい、熱い、または甘い飲食物に対する過敏さが現れることがあります。
*歯の変色: 過度な歯磨きによってエナメル質が削れ、歯の表面が粗くなることがあり、これが歯の着色を起こしエナメル質が薄くなることで象牙質の色が浮き出てしまい歯が黄色く見えてしまいます。
オーバーブラッシングを防ぐためには、以下のポイントに留意することが大切です
- 適切な歯ブラシの選択: 歯ブラシは柔らかい毛先のものを選ぶことが大切です。硬い歯ブラシは歯にダメージを与えやすいです。
- 適切な圧力をかける: 歯ブラシを使う際には、適度な圧力をかけて磨くことが大切です。強く押し付けないようにしましょう。
- 正しい磨き方: 正しい歯磨きの方法を実践しましょう。歯ブラシの握り方や動かし方など歯医者や歯科衛生士から指導を受けるとよいでしょう。
- 適切な回数: 食後(朝昼晩の3回)、または朝晩の2回、歯磨きを行うことが推奨されています。過度に磨き過ぎないようにしましょう。
歯の健康を維持するための適切な歯磨きの仕方や道具選びは、基本は皆さん同じですが現在の口腔状態や力の強さなどによって変わります。
基本は同じでも細かなところで違ってきます。
歯をしっかり磨いているのにそれが歯のためになっていないとしたらとても悲しいですよね。
ぜひドラッグストアに行くより先にお近くの歯医者さんで指導を受けてみてください