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なぜ虫歯になるの?

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かわごえ歯科 blog / ブログ

なぜ虫歯になるの?

2023年06月8日

歯を失う原因である二大巨頭、虫歯と歯周病。

どちらもいつの間にか進行していて原因がいまいちはっきりしない印象がありませんか?

例えば虫歯になって「歯が痛い」と言うとご家族の方や診てもらった歯医者さんで「ちゃんと歯を磨いていないから」とか「おやつやジュースは控えめにね」なんて言われてしまい複雑な心境になってしまった方も少なくないと思います。

 

―食べた後は必ず磨いているし甘いものも好きじゃない…

―私より妹の方がおかし食べてるし歯も磨かないじゃない!

そうしてそんなもやもやとした気持ちを抱えながらも家に帰ってなんとなく歯磨きの時間を長くしてみたり、力を入れて磨いたり。楽しみにしていた食後のデザートを減らしたり…。

本当に必要ならとても素晴らしい第一歩ですが何事もやりすぎは良くないですし継続も難しいです。

なかなか診療中だけでは十分にご説明出来ないので今回は<虫歯になる3つの原因+α>についてお伝えできたらと思います。

虫歯には「Keyesの3つの輪」ともう一つ、「時間」が加わった「Newbrunの4つの輪」という概念があります。下の図は「Newbrunの4つの輪」を説明しやすくアレンジしたものです。

「Keyesの3つの輪」に「時間」が加わった「Newbrunの4つの輪」

虫歯には4つの原因があり、その原因が重なった時虫歯が発生します

原因①菌:口の中に虫歯の原因菌がいるかどうか

口の中にはたくさんの細菌がいます。種類にして300~700種類。人によって種類と数は異なります。その中で虫歯の原因となるのがミュータンス菌です。ミュータンス菌は乳歯が生え始めた頃から日々の生活の中で食器の共有やスキンシップによって感染します。

原因②宿主要因:歯の質、生活環境、年齢など

宿主(しゅくしゅ)とはウイルスや細菌、寄生虫などに寄生される側のことを示します。虫歯の場合、宿主はヒトや動物の体のことであり宿主要因とは歯質、歯の形、歯並び、唾液、健康状態、生活習慣や抵抗力などその他色々挙げられます。

原因③糖:菌が糖を分解する時に出来る酸が歯を溶かす

虫歯の原因菌は飲食物に含まれる糖分をエサにします。虫歯菌の食事中に発生した酸によって歯が溶かされます。

―甘いものを我慢すればいい?

その答えは「いいえ」です。日本人の主食である白米や給食でおなじみの牛乳にも糖分は含まれています。砂糖の摂取回数を減らすことは虫歯予防には効果的ですが砂糖の入ったお菓子やジュースを摂取しないことで虫歯にならない、というわけではないのです。

原因④(+α)時間:①~③が合わさっている時間の長さ

①~③が交わる時間、つまりは糖が口の中に停滞しその糖を菌が分解、酸を生成している時間が長いほど虫歯になるリスクは高くなります。上の図を拡大していくと時間の円が大きくなるにつれて①~③の円も大きくなり虫歯のリスクも大きくなります。歯を磨くまでの時間・回数、食事にかかる時間・回数も虫歯ができる原因になっていることが分かります。

 まずは①菌ですが当院ではほぼ全員の患者様にご自身の菌を位相差顕微鏡によって確認して頂きます。残念ながら8割以上の方が保有している菌なので発見できて当たり前、口の中に虫歯の原因菌がいることは大きな問題ではありません。

では何が問題なのか?

その答えは口の中の菌の量とその菌の活動量です。

菌は口の中に食料(=糖)がたくさんあると仲間を集めて居心地が良い状態を作ります。そうすると菌の活動が活発になります。

「プラークコントロール」という言葉を耳にしたことがあると思いますがプラーク(=菌のかたまり)の量を減らし、糖の摂取を控え、菌の活動量を減らすことを意味しています。

口の中の菌を全て殺菌することはできませんが、菌が増えないようにコントロールすることが重要です。

 ②宿主要因ですが、虫歯は生活習慣病の一つなので歯や唾液の質だけでなく食べてすぐ寝る習慣があったり服用している薬の副作用だったり、口呼吸、喫煙、飲酒なども該当します。

歯質に関しては生まれつき弱い場合もありますし加齢や歯周病で歯茎の位置が下がってしまい虫歯になりやすい歯の根っこの部分が露出してしまうケースがあります。歯質は食後のブラッシングで酸性状態の緩和とフッ化物(フッ素)の応用で歯質の強化を図ります。

唾液も重要な働きをしていますので唾液の量を少なくしたり唾液の質をネバネバしたものにしてしまう喫煙・飲酒の習慣や呼吸で口の中を渇かしてしまう口呼吸なども要因として大きく関わるので習慣を変えることが重要です。

 ③糖ですが砂糖だけを取り上げた内容ではありません。ご飯など炭水化物に含まれるブドウ糖、果物の果糖、牛乳には乳糖と、普段口にする色々な物には糖が含まれます。

飲食のあと3分経つとお口の中が酸性になり、歯の表面のエナメル質が溶けやすい状態になります。その後時間をかけて再石灰化し、元の状態に戻っていきます。再石灰化とは、歯の表面のエナメル質を形成し直す働きを指します。飲食後に歯磨きをせず酸性になっている時間が長いと、再石灰化するよりも溶けるスピードの方が速くなり再石灰化が追いつかなくなり虫歯になってしまいます。

 ④(+α)時間ですが①~③が一緒に交わる時間が多く存在することで虫歯のリスクが上がります。

*ペットボトルの甘い飲み物を持ち歩いて飲みたいときに少しずつ飲む習慣がある

*飴やチョコレートなどの長時間口の中に滞在するものをよく食べる

*何かしながらだらだら食べる「ながら食べ」

*歯磨きの習慣がない、回数が少ない

などの要因で糖分が長く口の中に滞在する環境が作られてしまうのです。

再石灰化にも時間はかかりますがもちろん虫歯になるにもそれなりに時間がかかるのです。

虫歯になる原因が分かるとなんとなく改善策も見えてきたと思います。

人それぞれ原因は個々にありますが虫歯にならないために多くの方に共通する今すぐできることは

*食べたらすぐ磨く習慣を身につけること

*歯磨き粉はフッ素濃度の高いものを使用すること

*食べている時間と回数を少なくすること

だと思います。

宿主要因は複雑ですぐ分かる要因もあれば分からない要因もあります。気になることがあればご相談ください。

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