Interview / 対談

¶歯科医師を選択されたきっかけはどのようなものでしたか?

高校の担任の先生、そして父の影響によるものが大きいです。

 

当時の担任の先生は、学問を学ぶことの素晴らしさについて、授業の度に熱く語っていたのが印象的でした。その先生の影響で、大学進学後は学問を究めたいと考え始めるようになりましたが、歯科医師である父の後を継ぐかどうかという問題が存在していました。

しかし、その問題が解決したのは高校2年次のある授業がきっかけです。

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授業のなかで孔子の論語「15歳で学問の道に入ろうと決め、30歳で学問に対する自分なりの基礎を確立する。40歳では・・・」が紹介されたのですが、そこから自分の進むべき道を直感的に理解しました。

つまり、30歳までは大学院の研究科に残って歯科学という学問を追求・確立させ、その後は、それまで培った学問を親の歯科医院を継ぐことで発揮していくという道です。

傍から見たら単純な思考だなと思われるかもしれませんが、私にとっては自分の進むべき道がはっきり見えた転機でしたね。

 

 

¶「歯を守る」予防、メンテナンス治療に注力されていますが、それはどのようなきっかけがあったのですか?

父の歯科医院で働き始めて10年目頃のことです。

当時、歯科医院に来院される患者様の主訴の多くは「虫歯」でした。虫歯を治療するために悪い部分を削り、新しいかぶせものを入れていたのですが、数年経つとそのかぶせものは外れ、驚くことに虫歯はさらに悪化していたのです。大学で教えていた「歯を削って、かぶせものを入れる」という虫歯治療を施しても、虫歯が無くなることは決してありませんでした。

 

画像2その光景を何度も目の当たりにしているうちに、いままで教わっていた常識に疑いを持ち始め、「悪い所を削ることも大切だが、そもそも虫歯や歯周病を防ぐ治療を積極的に行うべきではないのか?」との考えを抱くようになっていきました。

いまでこそ虫歯や歯周病にならないようにするために予防・メンテナンス治療が当たり前になっていますが、当時の大学の講義には、予防・メンテナンス治療に関する授業はありませんでした。そして周りの先生方も予防・メンテナンス治療を行っている方は少なく、ほとんどの歯科医院が行っている治療とは違うことをしていたために、私の取り組みに対しての批判は多かったですね。「なんでお前はそんなことをやっているのだ」と。

そういった批判に心が折れそうなことは何度もありました。ですが、それ以上に「患者様の歯をこれ以上悪くさせたくない!」という気持ちが強かったですね。だからこそ、どんな批判があろうと、自分の信念を貫くことを決意したのです。

 

 

 

¶予防・メンテナンス治療中心にしてからの患者様の反応はどうでしたか?

歯がもともと悪く悩まれており、当院での予防・メンテナンス治療のために10年間以上通院して下さっている患者様がいらっしゃるのですが、「最近は、虫歯になることもなく歯のことでまったく悩まなくなりました。川越先生のおかげです。本当にありがとうございます。」と言っていただけました。

 

この患者様以外にも、予防・メンテナンス治療を始めてからより多くの方が感謝の言葉を掛けて下さるようになりました。予防・メンテナンス治療を始めた頃はかなりの批判がありましたが、それに負けず自分の信念を貫いたことで、このように実を結んだことは大変喜ばしいことだと感じています。

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¶最後に、読んで頂いた方に一言お願い致します。

これを読んで下さっている方に伝えたいことは、「歯を守ることは大切だ」ということです。

それがご自身のためでもありますが、周りの人のためでもあるからです。

 

画像4近年、高齢者の「寝たきり」が問題視されていますが、原因の一つに「歯」が関係していることが、科学的に証明されています。簡単に説明しますと、「寝たきり」は脳が委縮することで起きる問題ですが、これは歯が無くなると脳を刺激しなくなるためだと言われています。

私自身、過去に親の介護を経験しましたが、「寝たきり」は病床にいる本人が不便な生活を余儀なくされるだけでなく、介護をしている方にも肉体的、精神的負担を大きくさせるものだということを、身を以って知りました。

この経験から、自分が生涯健康でいることは、ご自身のためだけにとどまらず、周りの方々、ご家族に対する「責任」、そして、なによりも「愛情」なのではないかとの考えを抱くようになりました。あなたが健康でいれば、あなただけでなく周りも笑顔が絶えないからです。

 

当院では、誰もが幸せな人生を歩めるようにしたいとの考えから「健康長寿」を医院のスローガンとして掲げており、「歯を守る」予防・メンテナンス治療はもちろんのこと、健康でいるために必要な知識を「健康は育てるもの」という考えからお伝えしております。

 

患者様の「歯」、ひいては「健康」を守ることが、歯科医師としての役割であり、私の「使命」でもあります。もし、この私の考えに共感していただける方がいらっしゃいましたら、あなたのかけがえのない「歯」を、ぜひ私に守らせてください。

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